Neem(ニーム)って何だ?-環境と共生・共存した社会生活が実現-
Neem(ニーム)という木を知っているでしょうか?おそらく日本で知っている人はほんのわずかだと思います。インドやアフリカ(東海岸)へ行ったことのある方なら、現地の人々が小枝を咥えている場面を見かけたことがあるでしょう。そう、それがニームです。現地の人々は歯みがき代わりにニームの小枝を使っていますが、ちゃんと意味があってニームを使っているのです。彼らにとっては当たり前の樹木ですが、実はとても素晴らしい木であることが近年の研究で明らかになりました。インドやアフリカ、東南アジア、中南米など赤道をはさんだ国々では、「ミラクルニーム」と呼ばれて現地に絶大な恩恵をもたらしています。
ニームはセンダン科の常緑樹で、和名を「インドセンダン」(学名:アザディラクタ・インディカ)と言います。成長が大変早く、半年で1メートル以上にも伸び3年目位から実を着けます。ハーブの一種で15~20㍍にもなります。花は白く、実は梅の実を少し小さくした程度の大きさ。赤道周辺の平均気温23℃以上が最適地ですが、生命力が強いので寒冷地や乾燥した砂漠地帯でも育ちます。
特に原産国であるインドでは、ニームのことを「村の薬局」と呼びます。医者の居ない地域では万能薬として重宝され、アーユルヴェーダ(インドの民間伝承医療)の材料(オイルなど)としてなど、4000~5000年も前から生活の中で使われてきました。一例を挙げると、「種子、樹皮、葉には殺菌消毒作用、抗ウイルス作用、解熱作用、抗炎症作用、抗潰瘍作用、抗菌作用などの効能が証明された化合物を含んでいます」(『ニーム』:フレグランスジャーナル社)、実から取れるオイル(ニームオイル)は医薬品や石けん、化粧品などの原料に利用されているほか、農業・園芸用の病害虫駆除資材、植物活性資材としても使われています。ニームは捨てるところが無く、オイルのほかにも葉を乾燥させたものはお茶として、葉のエッセンスは香料として、葉は穀物や紙類、衣類の保存、オイルの絞り粕(ニームケーキ)や葉、樹皮には防虫効果があるといわれ肥料や堆肥として利用できます。また、建材や家具材としても利用できアメリカの試験ではシロアリを寄せ付けない効果があったと報告されています。小枝は、歯ブラシ、歯磨き粉の代わりとしてインドやアフリカ等では口にくわえる姿をよく見かけます。
こうしたニームの素晴らしさが知られ、医薬的な利用はもちろん、「有機農業の切り札」と評価されるなどドイツやアメリカなど欧米では大変注目され研究も進んでいます。しかし、日本ではまだまだ知られていません。一部農業用の虫除け資材として輸入販売されておりますが、生活の中へは浸透していません。
ニームは、その木全体が人間の生活に役立ちます。しかもエコライフ(環境にやさしい生活)には最適の樹木であると確信しています。さらに経済的な循環も実現できます。ニームを植林しそれを製品化することで途上国の人々に対して雇用機会や現金収入をもたらします。そしてその製品を使うことは、私たち先進国の人々に生活水準を維持しながらエコライフが可能になります。さらに植林活動は地球温暖化を促進させる二酸化炭素の低減にも役立つと思われます。このようにニームを生活に取り入れることで、私たちは環境と共生・共存した社会生活が実現できます。
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