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2008.02.13

ニームから見える食の安全

 「中国製農薬入り冷凍餃子」問題から、日本では今、あらためて「食の安全性」や「食料自給率」が関心事となっている。今回の一件は故意に混入されたのか、不可抗力で混入してしまったのか、まだ原因が明らかになっていない。しかし消費者の希望としては、「原材料すべて身元がはっきりしたものを食べたい」ということなのだろう。

 今回の混入量は、栽培段階での残留農薬としてはありえない量ということだったが、より安全な食料を求めようとする消費者は、たとえ人体に影響のない量であっても残留農薬が生鮮食品はもちろん加工食品からも検出されることを望まないだろう。そうなると、生産段階つまり農家の栽培方法もこれまで以上に気を遣わざるを得なくなる。自然な流れとして農家は農薬使用を控え、天然成分をうたっている資材へとシフトするのではなかろうか。

 農園芸用のニーム配合資材もこうした「天然成分をうたっている資材」に含まれる。生産農家の立場であれば、こうした「天然成分をうたっている資材」も食品と同じように内容成分を明らかにしてほしいはずだ。昨年秋に新聞報道されたような、原料に苦楝皮(クーレンピ:中国でニーム)が配合された資材から登録農薬の成分が検出された問題も発生した。

 現実に天然成分をうたった資材によって補償問題にも発展しかねない問題が起こっている。

 厳格に有機認証を受けた農産物や食品のみを取り扱っている業者へ、農産物を納入している30年来の有機農産物生産農家が窮地に陥っている。昨年から天然成分が配合された資材を利用したところ、その畑から獲れた農産物から農薬成分が検出されたため、有機認証が得られなかっただけでなく、取引業者からは取引が止まり、さらに畑は今後3年間は「転換期間中」となってしまい、その畑で今年有機栽培をしても「特別栽培農産物」の認証しか得られず、有機農産物の認証を得るまでに最低3年間待たなければならなくなってしまったという。

 故意であれ不可抗力であれ、天然成分をうたいながら農薬成分が混入したことが問題である。農園芸用のニーム資材をはじめ、いわゆる「特定農薬」的な資材を製造および販売する業者は中小企業が多く、製造工程の厳格な管理が行き届いていないのが現実だ。まして輸入している資材については、コスト等の問題などにより現地の業者や工場に依存せざるを得ない状況もある。いつでも農薬成分が混入してしまう状況があるということだ。

 危機感を煽るつもりは決してないが、食の安全性を追究する消費者の希望と、分析技術の向上は、否応なく残留農薬の有無へと迫ってくるに違いない。生産農家は、栽培に使用する資材は、原材料の原産地や身元が明らかで、しかも農薬成分が無いことが証明された資材でないと、使用しなくなってしまうのではないだろうか。

 JTのような大企業でさえ今回のような問題が発生した。だからといって中小業者が管理が甘くてよいという論理にはならない。もちろん経済的な負担が伴うことも理解できるが、利用者あっての商品であるかぎり、残留農薬分析など最低限度の対応はしてもらいたいと願う。

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